妄想とスケルツォ

投稿した動画に関する戯言置き場

更級動画に関するあれこれ

こんばんは。

今回は、拙作「ゆっくり『更級日記』」について書いていこうと思います。
といっても、大した内容にはならないはず…
あれだけよだかの星について書いたので、更級動画についてもちょっとは書いておくかな…となっただけなので。

どういうことを気にして動画づくりしているか…的なお話になるかと思います。

 

 

更級動画を作ろうと思ったそもそもの動機は「ゆっくりキャラ&ボイスで再現される更級日記を見てみたい」と思ったことなので、結局のところ、自分が見たくて作っているのですよね。

ただ、自分で作って自分で見るだけではなく、どうせなら公開してみるのもアリかな…と思いまして。
というのも、

・古文苦手な人多いけど意外と楽しいよ
・『源氏物語』以外にも面白い作品あるよ

ということを知ってほしいと、常々思っていたのです。
知識も浅い、ただの素人ですが、動画を通してほんのすこしでも魅力をお伝えできたら万々歳だなーと。
そういう気持ちで、更級動画を投稿しました。
当初は最初の一本だけで終わりにしようと思っていたので、シリーズ化したのは動画をご覧いただいた方々のあたたかい反応のおかげです。
本当にありがとうございます。

続きも投稿しようと決めたときに、動画作りの軸を考えなきゃ、と思いました。それがないと、作るたびに仕上がりがブレブレの、見づらい動画になってしまうような気がしたので。
要するに、更級動画を作るうえで大事にしたいことを明確にしよう、ということですね。
そのときに決めたのが、「古文に詳しくない人にも分かりやすいように作ろう」ということでした。そのために、

・内容をイメージしやすい素材選び
・詳細さよりも取っつきやすさ

などに重点を置くようにしています。
というのも、古文が苦手だと言われがちな理由のひとつに、「文章を読んでも情景をイメージしづらい」ということがあるのではないかと思っていまして。
現代人には通じない当時の言葉や一般常識が多くあるので、仕方がないんですよね。実際、平安文学のテキストは注釈だらけです。
なので、語られていることの内容がいまいちよく分からなくても、とりあえず視覚的に「こういうことなのかな」と受け取ってもらえるような素材を探すよう、心掛けています(希望通りのものを探しきれないことも多々ありますが)。

また、「文学的に深く…」というよりも「ざっくりでも流れを掴んでもらえれば」という気持ちを忘れないように、といつも自分に言い聞かせています。
詳しく作ろうと思うとやっぱりテキストのように注釈が多くなってしまって、動画を見るうえで目線が散らばってしまって見づらいのではと思いまして。
それに、註だらけだと「やっぱり古文は難しい、よくわからん」という印象になってしまうのではないかなあと。
そんなわけで、註は必要最低限の語句や、すこし余裕があれば「現代でいうところのココだよー」程度にとどめています。
不親切で申し訳ない。

あとは、本編終了後に+αで毎回軽いお話をさせていただいてるくらいかな。
この部分、好きだと言ってくださるコメントをけっこういただいておりまして、めちゃくちゃびっくりしています。何本か投稿したあと、「この部分、なくしちゃおうかなあ」と思っていたこともあるくらいなので、本当に驚きです。
といいますのも、わたし、けっこう動画を見るときにマイリストを連続再生するんですよね。もし更級動画もそのようにご覧いただく方がいるとしたら、毎回「さっさと次いけよ~」とイライラするのでは…と思っていたのです。
それに、視聴者の方はきっとゆっくりたちが活躍する姿が見たくて再生ボタンを押しているのだろうなと思っていたので、それ以外の部分は省くべきなのかなーと。
なので、本編後の部分にいただける好意的なコメントは、わたしにとって、うれしい誤算でした。

基本的に、本編終了後で語る内容は、「知らなくても困らないけど、知っていたらもうすこし深く作品を味わえるかも」をコンセプトにしています。
最初の頃はなによりも素材探しが大変だったのですが、回を重ねるごとに註や本編後の解説に時間を取られるようになりまして、今では動画作りの半分ほどの時間がそこに取られています。
表示できるスペースや時間に限りがあるので、いかにその中に収めるかでまず時間を食い、その次になるべく専門的な言葉を使わない表現にしようとして不思議な文章になってしまって(原文の載っているテキストの註を見ていても、「ちゅ、註の註プリーズ…」となることが多々あるわたしです…)、「イチからやり直し!」となってさらに時間がかかるという。
いろいろと妥協した結果、ご存知のとおり動画の注釈・解説は非常にざっくりとしたものになってしまっています。申し訳ない。
物足りなく感じられた方は、ぜひともご自身で検索なりしていただけると助かります。
とくに衣服などは言葉ではうまく説明しきれない部分が多いので、検索オススメ!(マルナゲ!)

あと他に気をつけていることは…「自然音を大事にする」「話すスピードはゆっくりめに」ということくらいですかね。
源氏物語』の中に、「田舎者は早口だ」と周囲に笑われる姫君(近江の君)の描写があります。
(田舎育ちは貴族的教養に乏しいという考えを、紫式部は「高貴な人ほど話すのがゆっくりで、田舎者は早口だ」という文脈で表現した)
その点を考慮して、ゆっくりボイスの設定を『更級日記』仕様にしています。
でもわたし、近江の君けっこう好きなんですよね。ちゃきちゃきしてて愛嬌があって、可愛いと思います。

そうだ、最後にタグについて!
これをいちばん話しておきたかったのでした、忘れてた。

自分の動画について、最低限主張?しておきたいと思うタグはロックしてあります。
それ以外のタグは更級シリーズ一本目の動画につけていただいたものをそのまま流用している形です。
なので、「これ、違くね?」と思うものは消してもらってもかまいません。
「ゆっくり文庫リスペクト」タグを使用しているのは、ゆっくり文庫系動画の影響を受けて作ったんだよ、ということを表明したいから。
「ゆっくり文庫」タグは、翻案もしてないし使うの恐れ多い…とも思うのですが、どなたかにつけていただいたというのと、これがあると文庫系動画を探しやすいという声があったので、じゃあまあつけとくか…といった感じです。とくに深い意味はない…

いろいろだらだらと書いてきましたが、ある程度書こうと思ってたことは書けたかな?
忘れていることがあったら、また後日追記します。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。